本日、アオイゼミ特別授業も第4回目でラストになる。第3回ではお金が生まれたおかげで、人の交流が生まれ、愛情が芽生え、人口が爆発的に増えたという話をした。最後は、本授業の主題でもあるが、進路や就職をお金という「物差し」で決めたらどうかというものだ。やりたいことも、夢もなくて良い、あなたなりの物差しを持とう!
夢なんかなくて当り前
石井:今回の授業のテーマがお金という物差しで将来を決めようということですが、その点からお話頂ければと思います。
三田:そうですね。もしかしたらこの授業を見てくれている人の中にも『ドラゴン桜』を読んだことがある人もいるかもしませんが、作中で桜木が「偏差値という物差しがないと決められない」と言ってるんですよね。どういう仕事に就こうとか、こういう会社に勤めたいとか考える時も同じで、物差しがないと、人ってなかなか物事を決められないんですよね。
石井:そうですよね。
三田:大学や高校進学でも同じことが言えて、生徒も明確にこれがやりたいというのがないから「何になっていいか分かんないからとりあえず医学部受けました、今内科の先生やってます」という人が結構多いんですよね。
石井:確かにそれはありますよね。進路指導の時間にあまり時間が割けられないというのも要因のひとつだと思いますが。
三田:日本の進学指導は偏差値順でどんどん「じゃおまえあそこ、おまえはあそこ」ってなっちゃうんで。生徒たちも、そんなに明確な目的がなくて、素直ですから、「高校の先生がそう言うなら、とりあえず医学部受けとくか」となるんですよね。実は、お医者さんに取材したことあるんですけど、「お医者さんになりたかったですか?」と聞くと、「全く」と言う人が結構多いんですよ。要するにね、ほとんどアスリート感覚に近くて「勉強できるから東大理科三類行くか」ってそんな感じで決めてるんです。
石井:足が速かったらオリンピックに行くぞ、みたいなことですよね。
三田:よくコメンテーターの方がもっともらしく「やりたいことがあって進学先を決めるのがそれが筋だ」って言いますよね。
石井:ええ、言いますね。
三田:やりたいこと、自分はこうだって言える人って、はっきりしたデータがあるわけではないんですけど、だいたい3割ぐらいじゃないかと思うんですよね。
石井:でも結構多いですね。
三田:ええ、2~3割。よく高校に講演に行くんですけど、「皆さん、やりたいこと決まってる人いますか?」って「手上げてみてください」って言うと、本当パラパラですよ(笑)。
石井:そうですよね。
三田:僕も最初言いましたけど「サラリーマンになりたい」なんてね、そんなのんびりしたこと言ってたわけですから。僕ね、講演とかで言わないんですけど、「夢持て」なんて言わないですよ。「夢なんかなくていいから」って。自分が持ってなかったものを人に持てなんてね。
石井:言えないですよね。
三田:ええ、どの口で言ってるんだってことになりますから。いいんですよ、もう。
「物差し」を持て
石井:それよりかは、よく分からないっていう場合は何かしらシンプルに物差しを決めた方が良いということですね。
三田:そうですね。自分で考えて、自分で決めるというのが正しい人生の歩み方だ、みたいなことをあまりにも杓子定規に子どもたちに押しつけすぎるような気がするんですよね。だから、考えろと言われても、何を基にどういう情報を基に考えればいいかっていうのは、なかなか18歳に満たない子どもたちが考えることって難しいんですよね。
石井:全くおっしゃるとおりですね。
三田:あまり限定して考えないほうがいいと思うんですね。別に医学部出た人が保育士さんになっても良いんですよ。
石井:確かに。どの学部に出たからとか理系だからとか縛られる必要ってないですよね。
三田:実はね、僕はきっとそこはもう本人の好みっていうか、人生がどこでどういうふうにチェンジするかっていうことは誰も予測できないし、何もそれを決める必要もないと思うんですよね。
石井:大人になってもある程度決めたつもりで、それこそ全然別の方向に行くことなんてことありますからね。三田先生もサラリーマンになってから、漫画家になりましたし。私も転職を何回かしてますから、別にこの仕事面白いんだけどなんか一生やるのもなと思って、次行きたいな、みたいなことって普通に生まれますからね。
三田:そうです。自分の人生設計をするときに、どういう人生を送っていきたいかっていう具体的なイメージを持つときに、なかなかはっきりこうだって、皆さんね、持てないんですよ、なんか漠然としてるわけですよ。
石井:そうですね、実際自分も大学出て会社勤めしましたけど、具体的に何やるかってよく分かんないんですよね。
三田:ええ。漠然としたままものを考えても、なかなかものは決められないし、ずーっと迷ったり悩んだりすることが、ものすごく長くなってしまうんですよね。そうすると、だんだん考えるの嫌になっちゃうんですよ。
石井:はい、考えることに疲れて考えなくなるみたいな。
三田:そう。悩んでる自分をすごく否定したくなるんですよね。なんで自分はこんなにものが決められないんだろうって。自分は駄目な人間なんじゃないかって、どんどん自己否定に走ってしまうんですよね。だから、そうならないためにも、何か一つ物差しを持ったらどうですかっていうのが、私の考え方なんですよね。物差しの一つとしてお金で考えてみたらどうですかっていうことなんですよね。だから、何もお金で決めろとは断定してるわけではないんです。何か一つ物差しを持ってみたらどうですかっていうことなんですよね。
■終わりに
やりたいことが見つからなくても、夢がなくても自分を卑下する必要なんて全くない。むしろ、気にすべきは自分なりの物差しを持っていないことであり、なんとなくの考えで物事が何も決められず時間を浪費してしまうことだ。今という時間を無駄にするな!
☆アオイゼミ特別授業シリーズ☆
・第1回:「準備なんて1円にもならない」成功のカギは即本番!
・第2回:マンガ家に必要なのは才能よりも圧倒的行動力!
・第3回:愛が生まれて、人口が爆発的に増えたのもお金のおかげだ!
▼【特別授業】三田紀房先生×アオイゼミ「自分の将来は[お金]で決めよう!」が以下でご覧になれます☆
・三田紀房「夢はサラリーマンになることだった」(8分45秒~)
・夢は変わっても良い(13分45秒~)
・能力だけで成り立つ職業はそんなにない(29分05秒~)
・お金とは何か?(41分15秒~)
記事では載せられなかったおもしろい内容が盛り沢山☆
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