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2017/01/16

【リアルインベスターZ見参☆】開成×麻布生に聞く「今日から始める!」株式投資

『インベスターZ』の主人公・財前が所属する投資部のメンバーは中高生だが、「もし財前が本当に現実世界に存在したら」と想像したことがある人も多くいるのではないだろうか。

 そんな、「もし」がついに現実のものとなった。今回、現役高校生にして投資家である開成高校2年生・星合将(写真左)くんと麻布高校2年生・勝又莉公(写真右)くんに話を伺った。「実際に高校生が日常的に投資をするとこうなるのか」と実在する高校生投資家の実態について知ってもらい、投資がわたしたちにとってそれほど遠いモノではないことを感じて欲しい。

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エリート高校生、「株を買う」

――はじめに、二人が投資をいつ始めたか、そして始めたきっかけについて教えてください。

勝又:小学校の時、父親が「株を買ったら、会社の仕組みや社会のお金の流れが分かるだろう。始めてみたらどうだ」と誘ってきて。勉強のためっていう名目で、僕のお年玉とかを貯めていた分のお金で株式を買いました。初めのうちは、毎年五百円くらいの配当をなんか貰ってただ喜ぶみたいな感じで、全然投資っていう形ではなかったなぁと思いますね。中二くらいからはお小遣いをプラスして本格的に始めました。

星合:うちの場合は、親が僕のために口座を作ってくれてて、最初は親が僕の名義で購入していました。中学生の頃に、親がパソコンで取引している様子を見て興味を持ち、親に教わりながらやり始めて、今に至ります。

――二人は株式投資をしているわけですが、日常的に、ご家族の方と株について話はしますか。

星合:父親と僕が、全く別に自分の意見を持ってそれぞれでやっているので、干渉は一切ないですね。「今日、こういうの買ってみたんだ」みたいな話を雑談として話したりはします。

勝又:親は投資に特別詳しい訳ではないですが、「この会社、どうなんだろう」とかいう話を一緒に話すときはあります。

リアルインベスターZ、勝又くんと星合くんはこうして投資をする!

――普段はどれくらい株を売買していますか

星合:学校にいる間、授業中にチラッとスマホで見たりはしてますね(笑)。長期休みには家のパソコンで、結構な頻度で売買しています。所有している株の数についての明言はここでは控えますが、現在は十数銘柄持っていて、建設セクタ―のモノがほとんどです。今、日経平均が下落していますが、それでも建設は下がりが少なかったので、救われた感じはしますね。

勝又:いやぁ、なんか、ちょっと規模が凄いですね。僕は、今、受験勉強に専念してるので、日常的な売買っていうのはあんまりしないですね。というのも、一時期デイトレード(一日で売買を完結させる取引)に手を出したのですが、驚くほど儲からなくて、そこで結構資産が減っちゃったので、高二の初めくらいに長期投資に切り替えました。今は一つの銘柄だけに絞って置いてある状態で、それが伸びてくれればいいな、と。

――投資をしていれば勝ち続けることは当然難しいと思いますが、損失が出たときは、やはり焦りますか。

勝又:焦りましたね。デイトレードの時は、数秒でも損失が出るんだなっていうのを本当に実感しました。一回トイレに立って戻ってきたら、もう頭を抱える状況になっていたりして(笑)。それはもう結構なショックでしたね。

星合:僕はデイトレードの場合、大幅に動きそうなものを狙ってるので、上がる時はいいのですが落ちる時は一気に落ちるので、被害が大きくならないように、ここまで下がったら売るというラインを設定しておきます。

勝又:それって、取引して購入した時点でもう設定してるんですか?

星合:<購入した時点で設定して、変な欲は出さないようにしてますね。/p>

勝又:なるほど。まあそこが難しいんですけどね。

――投資をやるようになったことで、考え方だとか変わったことはありますか。

勝又:デイトレードをやっている時は人格が変わりましたね。学校でもスマホで取引するのが中毒のようになっていた時期があって、その時はもう殺気立ってたというか。今は大分冷静になりましたが。でも投資を経験して、普段いろんなことをする前に調べて、「こういうリスクがあるんじゃないか」と考える癖がついたと思いますね。

星合:僕の場合は、元々戦略を考えて行動するっていうのが好きな性格ではあったのですが、株の取引をしている中で、自分の中の欲望を冷静に判断できるようになりましたね。

勝又:投資 (お金)について言えば、日本では投資に悪いイメージを持っている人が多いですよね。もうちょっと株式とか投資について学ばせる機会っていうのがなきゃいけないんじゃないかなと。例えば「宝くじは夢がある」と考えられがちですけど、宝くじや競馬の還元率(賭け金に対して戻ってくる割合)の低さを考えると、それよりも投資信託で預けたりして、毎年配当を貰うという選択肢のほうが堅実なんだよと。

星合:投資に関しても、ギャンブル的な要素は有りますが、世の中の流れや人の心理で価格が上下するので、ある程度のコントロールは効きますよね。

ふたりが見ている未来とは?もし、あなたが投資をはじめるなら。

――今後の展望について聞かせてください。中学生あるいは高校生のときから、二人は投資をやっていますが、大学生になってからも投資は続ける予定ですか?

星合:大学では多分続けます。僕は、大学で経済を学んで、そして将来的には金融関係の仕事に就きたいと思っています。

勝又:やります。将来職業として、デイトレードをやりたいなと思っていて。株価の動きに結構魅了されてしまったところがあるので、何かお金を動かすような仕事に就きたいなっていう思いはありますね。

――最後に、投資に興味があるけどまだ何もやれていない、という人たちに向けてメッセージを下さい。

勝又:基本的に、株式って百株とかの単位でしか買えないことになってるんですけど、証券会社によっては単元未満株といって、一株単位、つまり三百円くらいから買ったり売ったりができるので、そういう規模の小さいところから始めて勉強するっていうのが方法としてはあります。あと、無料で株の仮想取引ができるトレダビというサービスを使ったりして、お金を用意しなくても学ぶことは出来ると思いますね。

星合:株自体に興味を持っていなくて、ただ金を儲けたいみたいな理由であれば絶対にやらないほうがいい。そういう理由で始めるのは良くないと思います。逆に興味があるなら、少しの額からでもやり始めたら、どんどん調べて勉強することで自分のためになるんじゃないかな。

勝又:投資はお金と口座を用意すれば、誰でも出来ますからね。

■終わりに
投資をしているだけあって、そこで培われた二人の思考の深さを取材では感じたが、「受験勉強に専念したいから、日常的な売買はしない」や「長期休みのときに頻繁に売買する」など高校生投資家らしさを感じて、新鮮な気持ちになった。
最後の勝又くんの「投資はお金と口座を用意すれば、誰でも出来る」の一言に、「案外そんなものか」と思ったはずだ。 結局のところ、投資をはじめるのも、できるできないというよりも、「やるかやらないか」なのだ。

▼まだ、『インベスターZ』を読んだことがない人は今スグ読もう!

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