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2017/01/16

『インベスターZ』松井君×会社四季報コラボ企画 Vol.5ロゼッタ SFを現実に! 言語の壁を消す会社

3月23日に発売した『インベスターZ』12巻には、『会社四季報』をこよなく愛するキャラクター・松井君が登場する。四季報の魅力をしゃべり出したら止まらない、四季報オタクの松井君に財前は珍しく押されっぱなし。今回は『インベスターZ』12巻発売を記念して、松井君が会社四季報の中から「将来性あるニッチ企業」を紹介していくコーナーをお届けする。HP限定の「松井劇場」、今回はどんな企業が登場する?

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財前:

4月に新社会人デビューした人達はまだ仕事に慣れなくて大変だろうね。

松井:

そうだね。僕達にはだいぶ先のことだけど。財前は、これからの社会人にとって必要なスキルは何だと思う?

財前:

やっぱり語学力は必須じゃない?国際的に活躍することを狙うのであれば、コミュニケーションがとれなければ話にならないよ。

松井:

うん。英語が母国語ではない日本人にとって、世界的な視野で物事を考えようとした時にまず立ちはだかる壁が言語だ。でも財前、それってすごいハンデを背負っていると思わない?

財前:

まあ、英語圏で育った人に比べると、語学を学習する時間はハンデか。でも仕方がないことなんじゃないかな?

松井:

僕はそうは思わないな。ある分野に才能のある人が、語学に精通しているとは限らないだろう?でも語学学習に割く時間をその才能ある分野に捧げれば、もっと豊かな何かが生まれるかもしれないじゃないか。外国語が話せないから今の時代生きていけないとか、僕はもったいない考えだと思う。

財前:

じゃあ、どうすればいいんだよ?

松井:

C-3POを作るんだ!

財前:

は?確かスターウォーズの通訳のロボットだよね?

松井:

ふふっ。これは半分冗談だけどね。本気でC-3POを作ろうとしている会社があるんだよ。証券コード6182のロゼッタという会社さ。

ロゼッタ

 

財前:

ちょっと待ってよ、C-3POを作って、側に置くってこと?

松井:

言ってみれば、自動翻訳機というSFを実現しようとしているんだ。ロゼッタは2004年に創業した会社で、インターネットでの翻訳という技術を使って、日本人がぶつかる言語の壁をぶち壊そうとしているのさ。ここは専門的な企業の翻訳を得意としていて、今やロゼッタの翻訳サービスに登録している企業は1500社を超えているよ。

財前:

僕も翻訳サイトを使ったことはあるけど、少し複雑な文章になると訳がすぐおかしくなるじゃないか。信用出来ないよ。

松井:

そう、従来はね。でもロゼッタが考えた「熟考Z」という自動翻訳サービスは、高い翻訳精度を実現しているんだよ。人工知能とインターネットを融合するという、世界初のロジックを採用しているからね。

財前:

人工知能?

松井:

人工知能が前後の文脈を把握することによって、翻訳データベースの中にある訳語から最も的確なものを選び出してくれるんだ。日本語と違って、英語は一つの単語が持つ訳が多いだろう?「power」だったら臨床試験分野では「検出力」、電子電力分野では「電力」といった具合に、使う訳が違う。熟考Zはそういった多義語を訳し分けることが出来るんだ。

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ロゼッタ公式ホームページより

 

財前:

すごいな。だから専門的な分野の翻訳も出来るのか。

松井:

そうなんだ。熟考Zの辞書は医学、バイオ、化学、ITなど2000以上の専門分野に対応していて、市販の翻訳ソフトの2〜5倍の訳語が収録されている。さらに辞書データは毎月アップデートを行っているから、その訳語量は日々増えていっているんだ。学習機能によって、その企業が過去に訳した言い回しを優先的に使用するしね。

財前:

あ、でも専門分野の文書なんて、きっと部外秘だよな。ネット経由だろ?情報漏えいの心配があるんじゃないか?

松井:

そこも安心さ。個人情報について適切な保護体制を整備している、と財団法人日本情報処理開発協会から認められ、プライバシーマークを取得しているんだ。顧客とのデータのやり取りはSSLという回線を使ってデータを暗号化して、サーバーも24時間365日、有人体制で管理しているんだよ。

財前:

へえ、厳重管理だな。どれどれ、四季報は……【着実成長】か。これだけシッカリした体制だったら、納得の評価だよね。人間による産業翻訳・企業向け語学研修が着実増?ネットだけじゃないのか。

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松井:

そう。翻訳が必要とされるのは文書だけではないからね。通訳事業や、企業への語学研修は通信、対面レッスンに加えて文化的な交流に焦点を当てた研修もあるんだよ。まさに、言語による全ての壁を破壊しようとしているんだ。

財前:

言語による壁の破壊か……。あながち、SFじゃなくなっているかもな。人工知能も、もしかしたら専門文書だけでなく小説みたいな情感あふれる表現も翻訳出来るようになるかもしれないし。

松井:

人工知能が文学賞を狙っている、という話を聞いたことがあるよ。

財前:

今に友達と思って接していた奴が人工知能だった、なんてことも起こるかもな。ちょっと待て、お前の四季報に関する異常な情報量……。お前、ひょっとして……。

松井:

(にこり)

☆松井君×会社四季報コラボ企画シリーズ☆
Vol.1 虹技~マンホール女子も注目! 虹色の技を持つ会社
Vol.2 シマノ〜街乗りからレースまで!こころ躍る瞬間を作り出す会社
Vol.3 鎌倉新書〜出版社から情報加工会社へ 「ありがとう」をつなぐ会社
Vol.4 MonotaRO〜中小メーカーの強い味方! 急成長中のBtoB通販企業

これからも毎回、松井君が『会社四季報』を片手に、知られざる日本のニッチ企業を紹介していく。投資の銘柄選びに役立ち、ウンチクにも使える情報をお伝えしていくので、ぜひお楽しみに!

◆『インベスターZ』と『会社四季報』が夢のコラボレーション!
なんと、財前と美雪が『会社四季報』の表紙を飾りました!四季報が始まって以来、初めてのマンガとのコラボです。描き下ろしマンガ「『インベスターZ』財前くんと学ぶ 会社四季報ラクラク活用術」もダウンロードできるので、ぜひ東洋経済のウェブサイトでチェックしてみて。四季報の発行月は、3月、6月、9月、12月。「『インベスターZ』のコミックと同じ」と思って覚えよう!

情報協力:『会社四季報』編集部

関連リンク:東洋経済の株式投資メディア

関連書籍:『会社四季報』2016年2集 春号

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