Q. 企業名もろくに知らないんだけど、銘柄はどう選べばいい?
A. 自分の「好き」や「趣味」が最適の入り口!
口座を開いたのだから、すでにひとりの投資家だ。さあ株を買うぞ!と思ったが、そういえば企業のこととか詳しいわけじゃない。選ぶ「とっかかり」が欲しい……。
「株価の動きを勉強・分析して買うのが正攻法ですが、もっと手軽で有効な方法もあります。自分の趣味や特技、関心のある分野から企業名を導くやり方です。たとえばゲーム好きなら、贔屓のゲーム会社の株購入を検討してみては?
〝あそこの新作ゲーム、おもしろい!〟〝無名だけど、あのゲームが友人たちのあいだで流行ってる〟。好きなジャンルだからこそ得られるそうした体感は、まさに活きた情報や知識。その分野で勢いのある企業、これから伸びそうな企業を類推する基準に使えます。自分の好きなことには、誰しも一番詳しくなりますからね。
企業の目星がついたら、公式ホームページで最近の動向を簡単にチェック。業界全体での位置付けなども含めて、その企業の今後に少し思いを馳せてみればなおよいです。好きなジャンルのことなら、そうやって調べていくのもまた楽しいでしょう?」
たしかに、それくらいなら苦にならずできそう。じゃあ、そうやって選んだ企業に、どれくらいの額を注ぎ込めばいいのか。小遣い程度じゃ、ひょっとして話にならない?
「いえ、それで充分ですよ。むしろ、株を始めたばかりの人ならば、いきなり大きな額を投資に回さないほうが賢明です。現在は千円ぐらいから買える商品もありますし、たとえば証券会社には「株式ミニ投資」という購入のしくみがあります。通常、それぞれの株式は取引できる単元(※注)が決まっています。銘柄によっては1単元で数十万円以上も積まないといけなかったりするのですが、株式ミニ投資ならそれを分割して購入できます。ですから、最初は数万円単位を用意しておけば、投資を楽しむことができるかと思いますよ」
※購入に必要な最低株式数。例えば単元株数が100株の企業の株は、市場で100株単位で購入するのが基本になる。