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『インベスターZ』で投資部は、約3000億円の資産を運用している。目標利益は年間240億円。 規模が大きすぎて個人投資家の参考にならない! と言わないでほしい。主人公の財前は、投資部に入った当初は株式投資のことを何も知らない“ど素人”。投資の初心者だったが、先輩たちから知識を得て、どんどん成長していく。『インベスターZ』には、財前が学ぶ「株初心者向けの知識」がたくさん詰め込まれている。抜粋して紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。

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プロならではの運用ができるのが「投資信託」

株式投資を始めるとき、個別銘柄を調べて買う以外に、「投資信託(ファンド)」を選ぶ方法がある。「信託」とは、調べて託すこと。その名の通り、ファンドマネージャーと呼ばれる「投資のプロ」に、運用を任せるのが投資信託だ。

ファンドマネージャーは投資家から資金を集め、それをひとつの大きな資金としてまとめて、あらゆる株式や債券などに投資する。投資先はファンドマネージャーが選定することとなり、投資家は売買のタイミングなど含めて、投資の実務全般をファンドマネージャーに託すこととなる。

投資信託は、主に証券会社や銀行、郵便局で購入できる(他には生命保険会社や投資信託会社、信用金庫、信用組合がある)。これらは「販売会社」という立場となり、より多くの投資家たちからお金を集める働きをし、資産管理をする「信託銀行」に預けられる。信託銀行預けられた資産を実際に運用するのが、「投資信託運用会社」である。つまり、販売会社はいわば投資家とファンドの間の「窓口」であり、販売会社自体がファンドを運用するわけではない。

投資信託を選ぶメリット

ファンドマネージャーは、投資家から集めたお金をまとめて株式や債券などに投資・運用し、その結果を投資家に還元する。投資信託で扱う対象は国内のみならず、海外の株式や債券、金、コモディティー(原油や穀物、貴金属などの商品)など幅広い。その中から複数を組み合わせてファンドにするので、ドル建ての運用だったり、ハイリスクだったりして個人投資が手を出しづらい金融商品も買うことができ、1つの銘柄に偏らない分散投資が実現できる。

通常、株式投資や債券投資にはある程度まとまった資金が必要になるが、投資信託の場合は小口化されているので、1万円程度から始めることができるのも特徴だ。

つまり、投資信託のメリットは「少額からさまざまな商品が買える」「資産を分散して運用できる」こと。企業研究や銘柄の細かい知識収集に時間を費やす必要がないので、「自分で勉強する時間とコストが省ける」というのも、いいところだろう。

「運用の手数料」「元本保証なし」に注意

気を付けたいのは、プロに運用を頼むお金が手数料としてかかること。購入時に手数料がかかるのは株式の個別銘柄を買うときも同じだが、投資信託の場合は、保有している間ずっと「信託報酬」と呼ばれる料金が発生する。これは商品ごとに「純資産総額に対して何%」といった形で決まっていて、運用成績に関わらず、信託財産の中から毎日差し引かれる。

ネット証券の販売手数料は前回の記事(リンク貼る)で紹介した通りだが、信託報酬はどのくらいかかるのだろうか?

これは運用するファンドが「インデックスファンド」か「アクティブファンド」かによって大きく変わる。
日経平均やTOPIXといった、市場平均と連動するように作られた「インデックスファンド」だと、信託報酬手数料の平均は0.6%程度。一方、市場平均を上回る成績を目指す「アクティブファンド」は、企業調査等に費用がかかるため信託報酬手数料も高く、平均1.5%程度となっている。

販売手数料はチェックしていても、信託報酬をきちんと把握していない人が多い。しかし、信託報酬のほうが継続的な支出になるので、実は重要なのだ。 例えば、ボーナスで100万円の投資信託を購入したとする。信託報酬が年1%だと、年間で100万円×1%=1万円の費用となる。これが日割り計算で差し引かれるので、1万円÷365日=約27円。つまり、1日につき約27円の費用がかかることになる。投資信託の目論見書や運用報告書の「費用」の項目に詳しい内容が記載されているので、投資信託の購入を検討するときは事前にチェックしておこう。

もちろん、投資のプロといっても、百発百中というわけにはいかない。予測が外れることもあるので、投資信託は元本の保証がない。購入した価格よりも値下がりして、損失をこうむる可能性もある。

まとめると、投資信託のデメリットは、「資産が減るリスクがある」「任せる分、手数料が取られる」こと。 メリット・デメリットの両方を理解したうえで、資産運用の手立ての1つとして考えてみてはどうだろうか。

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