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『マネーの拳』。それは“大学受験”の『ドラゴン桜』、“投資”の『インベスターZ』と、漫画界のフロンティアを開拓し続ける三田が描いた経営漫画である。元ボクシング世界チャンピオンのケンが、思わぬきっかけで手に入れた一億円をもとにアパレル会社を立ち上げて経営者としても成功していく過程を描いている。

今回はそんな『マネーの拳』を愛する経営者の一人、片桐孝憲氏にお話を伺った。ピクシブ株式会社代表取締役社長を務める片桐氏は、『マネーの拳』を現副社長と一緒に読みながら起業したという筋金入りの愛読者。イラストサイト「pixiv」を運営し、今や世界規模で活動するピクシブ株式会社。インタビュー前編である今回は、『マネーの拳』の魅力を片桐氏の経営哲学と共にお届けする。

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-片桐社長が起業した時期と『マネーの拳』の連載時期が同じ頃です。当時『マネーの拳』は読まれていたんですか?

もちろん読んでいて、創業期はかなり参考にしました。もはや副社長の永田と『マネーの拳』を読みながら会社作っていったというくらいです。立ち上げてからは、金がないとか人との関係で困ったことがあったら読みかえして、ケンだったらどうするかを考えてました。もちろん漫画だから現実的じゃない設定はある。ケンがいきなり一億円手に入れるとか。(※主人公ケンはテレビ番組で共演した会長に初対面で一億円の出資を申込み、成功する)けどそれに対するアクションはめちゃくちゃリアリティがある。永田からも漫画みたいなフィクションから学ぶ姿勢を持て、とよく言われていました。

例えば社員に会社の金を持ち逃げされた時に、従業員に給料待ってもらってたシーンを見て、金は借りれるだけ借りたいと思ったりしていました。

できるだけ多く銀行から金を借りたいと言いすぎて副社長の永田に怒られたこともありますが、僕は創業メンバーでも自分以外の人の給与を遅らせたり、払わなかったことはないです。

キャッシュがないときは自分の給料ゼロにしたり、取引先に前払いしてもらったりして乗り切ってた。

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-苦しい時期があったんですね。

だから「pixiv」ができた時は本当に嬉しかった。直前まで会社の雰囲気最悪で。

夏だったからボーナス出るんですかって社員に訊かれて、僕はどうなんですかねえって返すという状態。請負の仕事でめちゃくちゃ忙しくて、忙しいのに金もなくて、みんながイライラしてるからあまりオフィスに居たくなかった(笑)

それまでは仕事や金がなくても毎日会社に行くのが楽しみだった自分が、会社に行くのが本当に嫌だなーと思ってた時期でした。会社っていうのはちゃんと売上があがってるか、人気なサービス・事業がないと雰囲気が良くならないという事に気付かされましたね。人は自分の仕事が自分の会社や社会に対して何か貢献できている感がないとモチベーションがキープできないものだと。

それが「pixiv」始まってから変わりはじめて・・・。


-「pixiv」のスタートは、まさにケンが言うところの「いい風が吹いてきた!」状態だったんですね

そう!「キターーーー!!」みたいな。だからケンのお店にお客さんが来始めるシーンは読んでると泣いちゃうんだよね。自分たちの経験と重なっちゃって。商売やってれば誰でもわかると思う。僕たちの場合、金はなかったけど「pixiv」は人気があったから、皆の気持ちがキープ出来た。

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-『マネーの拳』は片桐さんにとって「泣ける漫画」なんですね(笑)他にもそういうシーンはありますか?

ケンの会社が上場したあと、株主総会のシーンがあるんです。その時株主たちから、「アパレル会社にしては人件費高すぎ!」って怒られるんですよ。でもケンは縫製職人にも夢が与えられる企業でいたいから給料高いんだって反論する。

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-良いシーンですよね。

特にその時一緒に怒られていた役員のヤエコ。彼女のキャリアは縫製職人から始まって、普通ならパートみたいな扱いで夢も希望もなかったんだけど、いまや上場企業の役員。それはケンが作った組織とかビジネスのおかげでそれまで考えもしなかったような大きな仕事ができるようになったからこそなんだよね。

共感するのは、エンジニアも縫製職人みたいなものだとして、ケンとヤエコとかが一緒に起こした事業でより社会的影響力の大きい仕事が出来ているということに、なんです。

後編は11日に公開予定!

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